堤体の施工については、調節池の場合は「防災調節池技術基準
(案)により、調整池の場合は「大規模宅地開発に伴う調整池技
術基準(案)」によることを原則とする。
【解説】
1.堤体の施工基準
調節(整)池の堤体にかかる施工基準は、「防災調節池技術
基準(案)」及び「大規模宅地開発に伴う調整池技術基準(案
)」において、次の事項について定められている。
①堤体の施工計画
②準備工及び河流処理工
③堤体基礎工
④堤体盛土材料の採取
⑤堤体盛土の締固め基準
⑥堤体盛土の施工方法
⑦接合部の施工
⑧ドレーンの施工
⑨堤体の品質管理
2.造成工事中の防災措置
調節(整)池は、造成工事中の降雨等による急激な土砂・
濁水等の区域外への流出を防止、軽減する観点から、切土、
盛土などの造成工事に先立って設置することが合理的かつ経
済的である。
3.浸透水対策
極めて透水性の高い地質の山地・丘陵地において調節(整
)池を施工する際には、基礎地盤及び調節(整)池周辺から
の浸透水について十分検討し、遮水壁や暗渠等、必要な対策
を施すことが重要である。
4.軟弱地盤対策
軟弱地盤上に調節(整)池を施工する際には、軟弱地盤対
策工の施工効果を確認するため、動態観測を実施するととも
に、必要に応じて適切な対策を行わなければならない。なお
、軟弱地盤対策そのものは、別紙「軟弱地盤対策」を参照す
るとよい。
動態観測は、調査・設計時に予測した現象が実際に生じて
いるかどうか、対策工法の効果が予測どおりであるかどうか
を照合するために行うものである。予測しなかった挙動が生
じたときはその原因を追及し、一刻も早く対策を講じなけれ
ばならない。
以上です。
※上記の堤体の施工についての解説は「宅地防災マニュアルの解
説」の引用です。