調節(整)池の設置位置を決定する際には、地形及び地質並びに
河川及び沢の特性、基礎地盤当について十分に把握しておくこと
が大切である。
【解説】
1.近年、土地利用度の低い山地・丘陵地で開発事業が実施され
る場合がある。このような地域には、地すべり性の地形を示す箇
所、勾配の急な沢、土石流危険渓流などが存在することがあり、
調節(整)池設置の際には十分留意する必要がある。特に、土石
流危険渓流に調節(整)池を設置する場合は、その上流に砂防ダ
ムを設置しなければなららい場合があるので、十分な注意が必要
である。
2.調節(整)池の設置位置、構造等については、開発事業区域
を含め調節(整)池の流域全体を対象として、雨水の集水経路、
降雨量、降雨の到達時間等を考慮して、計画することが必要であ
る。
3.軟弱地盤上に調節(整)池を設置することは避けなければな
らないが、やむを得ず設置する場合は、「防災調節池技術基準
(案)」及び「大規模宅地開発に伴う調整池技術基準(案)」の
関連する章に基づいて計画・設計することが必要である。なお、
軟弱地盤対策そのものについては,「第Ⅸ章 軟弱地盤対策」を
参照されたい。
4.また、最近、土地利用上の制約等から、ごくまれではあるが
、盛土上の調節(整)池が検討される場合がある。現行の「防災
調節池技術基準(案)」及び「大規模宅地開発に伴う調整池技術
基準(案)」は、このような基礎地盤条件を想定していない。し
たがって、盛土地盤上に調節(整)池を計画する場合は、過去の
実績や経験から地盤工学の専門技術者等と盛土地盤の設計・施工
方法、調節(整)池の設置場所、漏水対策、地震時の安定、維持
管理等について、十分検討しておく必要がある。
以上です。
※上記の調節(整)池の設置位置についての解説文は、
「宅地防災マニュアルの解説」の引用です。