下流河川等への接続については、土地利用、周辺の宅地化の状
況、地形等を勘案の上、下流の人家、道路等への被害が生じない
ように配慮するものとする。
特に、洪水吐き末端には減勢工を設けて、洪水吐きから放流さ
れる流水のエネルギーを減勢処理する必要がある。
【解説】
1.下流河川等への接続
調節(整)池から放流する流水は、確実に下流河川等に接
続して流れるようにしなければならない。
下流河川等の断面は、洪水吐きの水路断面に比べて一般に
小さいため、周囲の土地利用状況、地形等を勘案して接続位
置、接続方法等について検討する必要がある。
2.減勢
洪水吐きから流下する流水は、一般にダムのせき上げによ
る大きなエネルギーを保有しており下流河川等への接続に当
たっては、下流河川等の流れと同等のエネルギーにまで調整
して放流するために、導流水路と下流河川等の間には減勢工
を設けなければならない。
3.下流河川等の対策
下流河川等が扇状地内を流下するような場合などにおいて
は、河川等の縦断勾配や構造等について検討を行い、河床の
洗掘の可能性がある場合には、必要に応じ護床工を計画する
など必要な対策を施すものとする。
また、下流河川等の線形が急に屈曲している場合などには、
流水が溢水して人家に流入したり、道路をつたわって流れ、
思わぬ被害が生じることもあるため、屈曲部付近の溢れの可
能性について十分検討を行い、必要に応じて対策を講じなけ
ればならない。
以上です。
※上記の下流河川等への接続についての解説文は「宅地防災マニ
ュアルの解説」の引用です。